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心理臨床オフィスまつだ

合理的、便利と快適は違う事

可視化 ストレス

透明性とか、シェアリング、ビッグデータなどなど様々な言葉が飛びかう時代です。

平等に何かを知る権利は確かに重要なことであり、推し進められるべきことであります。

技術革新により、ずっと見ていられる世の中にすることは可能になった

この10年程のIT技術の拡大は目覚ましく、様々な分野に応用されるようになりました。

一昔前ならば、「高いし・・・、操作方法もわからないし・・・」などと敬遠していたことでもだいたいはスマホと連動されて一般人が生活に取り入れやすくなりました。

例えば防犯カメラはどうでしょう。予てより防犯カメラを設置するお宅はありましたが、その設置はそこまでお手軽ではありませんでした。

しかし、昨今は電気屋で簡単に購入することもでき、その映像をスマホで確認できるのです。

これを介護や育児に活用する家庭もありますし、そうでなければ生活がまわらないということもあります。

そして、いつの間にやら組み込まれた位置情報です。

スマホを持って移動すれば誰がどこにいるのか一目瞭然なのです。

出張先で気を抜いて喫茶店に籠ったら、それは本社にデータ送信されているのです。

タクシーの配置には大活躍している模様です。

職場の垣根も大事であり、仕切りのパネルは重宝された

実は、IT化以前からこの可視化の傾向ははじまっていました。

職場のデスクも、パネルで仕切られている現場があります。同じ社員同士なのに、垣根があるようで良くない、と考える風潮もありますが、仕切りがあることで救われている人は多いと思います。

時代の流れはオープンで開放的な方向へ進んでいるようですが、本当にそれは心地よいでしょうか?

あまりオープンにすると、あくびの一つにも気を使いますし、なにしろずっと監視されているような気持にもならないでしょうか。

密室で動かされる政治への批判がありますが、それはそれとしても、一般のオフィスまで全て可視化というのはいかがなのでしょうか。心地よさと言う観点からは逆行しているのではないかと感じます。

仕切りや垣根を良く言う人は少ないのだが

仕切りや垣根のいい所を再考する場面は余り目にしません。

おそらく、一番変えるべき閉鎖的空間を動かそうとするあまり、手の付けやすそうなところからオープン化されているのではないでしょうか。(もちろん率先してガラス張りの知事室にした県もありましたが、波及したかどうかはわかりません。)

そして、オープン化されたそれは、実は一番オープン化してはならないことだったりします。

開放的なことは一見、とにかく良い事のように思えてしまいますが、全てを明らかにするなどということは、本来恐ろしくてたまらないことなのです。

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