収拾のつかない会議

不毛で傷つけ合う会議 ある実践例

この物語風記事は数話に分けて書かれています。 今回は第9話です。Aさんには研究会を立ち上げる上で、様々な不安が去来しました。その一つが会議です。

会議に収拾がつかない

研究会にはいろいろな人が参加するかもしれません。

すると、何かを決めるには会議も必要になるものです。

ですが、その会議がうまく進むものでしょうか。

Aさんの経験上、会議時間は何時間にもわたることがあります。2時間の会議でもそれは大変な事です。

場合によっては深夜まで及んだ上に、早朝に再開する場合さえあります。

緊急事態であればそういうこともあるでしょう。しかしながら、そうでない場合であっても長引いてしまう事があるのです。

これには様々な要因が考えられます。

業務を圧迫

連日の会議は、本来の業務を圧迫します。

会議で遅くまで残った結果、スタッフが遅刻でもすることになったら散々な話しです。

それでは、ストレスマネジメントとは程遠い話なのです。

そもそも、連日の委員会に疲れてていた同僚たちがいたはずです。その再現になってしまってはいけません。

喧嘩が起きる

喧嘩

このような状態では、会員同士の葛藤も高まり、喧嘩になるかもしれません。

これには傷つく人もいるでしょうし、離れていく方もあるでしょう。

離れられればまだ良いのかもしれません、同じ緊張状態を共に味わい続ける仲間となる可能性があります。

自発的にやってきた人などは、真剣ですから我慢比べのごとく誰かが倒れるまで続くかもしれません。

もっと言えば、倒れてさえなお続くかもしれないのです。

これから、良さそうな事をはじめようとしているのに、こんな不安ばかりでもったいないようにも思います。

リスクばかり考える人とか、腰が重いとか、色々言われてしまいそうです。

しかしながら、これを考えずにして先に進んでしまうと非常に危険です。とりわけ、「ストレス」をテーマにするような会においては無視してはいけないと感じていました。

ファシリテーターの重要性

このような時、心理学を学んできたAさんは、ファシリテーターの重要性を思い起こしました。

ファシリテーターの役割は、その時間の安全を守ることにあると一つには言えると思います。

そう、研究会は安全な会にしたいという思いがあったのです。

実を言えば、会議の他にもAさんには様々な不安があったのです。例えば、技術的なことです。本格的な会となったら、Aさん求められる水準も高くなるのではないか・・・そんなプレッシャーも覚えていたのでした。

続く

 

あとがき

せっかく立ち上げた研究会も、お互い傷つけって罵り合って空中分解してしまっては残念な事です。ここにはある種、専門的と言って良いであろう、研究会運営の方法が必要となります。

それは、心理的安全性が鍵になります。

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